意識的に遺伝子を書き換えて進化する方法(その1)

今回は、最近読んだ本から興味深いネタを紹介します。

生物は意識的に遺伝子レベルで進化をする事が可能、という進化論のお話です。
進化

進化論といえば世間ではダーウィンさんの説が主流なのですが、
今回のネタはそれとは全く異なる「用不用説」に基づいています。

第1話 歯科インプラントはハチュウ類歯

歯ぎしりで歯が折れる

そもそも僕が今回のネタ元の本を知ったのは、
3年前に奥歯が1本バキッと折れたので、インプラント技術について調べてたからでした。

当時僕は仕事でイライラしていて毎夜の歯ぎしりが酷く、
ある朝歯磨きをしていると、血がダラーッと流れて、真っ二つに折れた奥歯がゴロッと落ちたのでした。

ストレスによる歯ぎしりで歯が折れてしまう、という事自体びっくりなのですが、
大きな詰め物が一緒に取れたんで、たぶん自然歯部分が薄くなってたんでしょう。
その時は「しょうがねぇ、インプラント入れればいいや」と思ってました。

が、歯医者に行くと、先生がおっしゃるには
「上顎で骨が薄いとこだから無理!少なくともすぐは出来ない。ブリッジにしたら?」
と言われたので、
僕は「元々歯があったとこなのに、なんで埋め込み出来ねーの?」と思いましたが、
「時間がたてば骨が多少厚くなって出来るかもしれないけど、それでも埋め込みが浅いから、
入れてもすぐにガタガタになって膿が溜まって、次は顎骨がやられるかもよ?」
と脅され、その時は抜けたまま放置で諦めたのでした。

脳みそに毒が回る

仙人さんの「Xパワー」という肉体進化のセミナーでも、
顎骨が腐ると膿の毒が脳みそに回るからインプラントはダメ、
といった話題が出て
(仙人さんは、奥さんがインプラントを入れてるのを見つけると、歯医者に行って抜かせたらしい)
「なるほどな」と思いながらも「誰かが新技術を開発してる筈だ」と期待して、
どうやら「歯根膜」がキーワードとなる事が分かり、
検索して見付けたのが、ネタ本の著者である西原さんという研究者の方が開発した人工歯根技術でした。

哺乳類の歯と爬虫類の歯

そもそも一般のインプラントの何が問題なのかというと、
生物の進化全般へズームアウトして歯の機能と構造について考察すると、
顎骨に固着させる一般のインプラントはヒトの歯の構造になってないというか、
哺乳類全般の「咀嚼に使う歯の構造ではない」という点にあります。

どういうことかというのを端折って説明すると、
哺乳類の歯は、消化のプロセスとして食べ物を咀嚼するのが前提になっていて、
歯は骨に固着しておらず、歯の根っこに「歯根膜」という繊維質のクッションがあり、
これがクルマのサスペンションみたいな役割をして、毎度の咀嚼のショックを和らげています。
ですから、咀嚼で繰り返される強いショックに歯が耐えられるのです。

一方、獲物を丸呑みするヘビみたいな爬虫類の歯は、獲物を捕らえる凶器として使えれば用が足ります。
なので、歯は(サカナと同じように)骨と一体化したままでオッケーです。

つまり、顎骨に固着させるインプラントは「獲物を丸呑みするハチュウ類の歯である」と言えたのでした。

西原さんが開発した人工歯根では顎骨に固着させる方法ではなく、
独特の形状の人工歯根を用い、
咀嚼による圧力刺激で遺伝子の引き金を引くことにより、歯根膜を形成させる、
というやり方を用いているようです。

最も厄介な問題

人工歯根で歯根膜を持たせるという事自体、
歯科技術の発明としては革命的と思うのですが、
なぜか??すぐに実用可能な内容なのに、研究発表から数十年たってもこの技術が普及していません。

実は、逆に革命的過ぎるゆえに学会に発表しようとしても陽の目を見ないらしく、
この施術を受けられるのは未だに、世界でも西原さんのクリニックだけと思われます。

そこには厄介な大人の事情があるようで、
それを考察すると別の非常に大きなテーマに発展すると思うのですが、
それは横に置いときます。

こういったハナシを「ホントかな?」と思いながら西原さんの著作を読んでみたところ、進化論に興味を持ったワケです。

・・・といったところで、続きは次回にします。