渡辺美樹氏の発言が物議を呼んでるが、当人に悪気はないのだろう。
彼は、むしろそれが誰にとっても生きがいであり、善であり、正義であると、”本気で”思ってるはず。
そういうタイプのパーソナリティが一定割合存在するし、それに合う人もいれば、まったく合わない人もいる、という話。
「働き方改革」をめぐる参院予算委中央公聴会(13日)で、自民党の渡辺美樹議員が“働くのは悪いことか”などと発言したことについて、「東京過労死を考える家族の会」の過労死遺族らは16日、国会内で渡辺氏に面会し、抗議しました。渡辺氏は一部発言について謝罪しました。渡辺氏は、2008年に女性社員が過労自殺した居酒屋チェーン「和民」を展開するワタミの創業者。
公聴会で渡辺氏は「国会の議論を聞いていると、働くということが悪いことのようだ」「週休7日が人間にとって幸せなのか」「国を挙げて“働くな、働くな”というようではいけない」などと発言。公述人として出席していた同家族の会代表で、過労自殺遺族の中原のり子氏に労働観を聞くなどしました。
中原氏は、面会に先立つ記者会見で「渡辺氏がこの問題で質問に立ったこと自体、想定外で驚いた。同氏の質問は理解を超えるものだった」と批判しました。
NHK記者だった娘を過労死で亡くし、公聴会に随行人として参加した佐戸恵美子氏は「『週休7日が人間にとって幸せなのか』と遺族に満面の笑みで聞いた(渡辺氏の)顔は忘れられない」と怒りをあらわにし、「それを言わせた自民党の考えを聞きたい」と述べました。
渡辺氏との面会後、中原氏は、記者団に面会の様子について語りました。渡辺氏は「働くということが悪いことのようだ」「週休7日が人間にとって幸せなのか」という二つの発言を謝罪。遺族らが求めた発言の撤回と削除については、党の判断になるとして保留したといいます。
また渡辺氏が13日に質疑に立ったのは、自民党の予算委理事の指名だったと話したといいます。
fromしんぶん赤旗
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2018-03-17/2018031704_02_1.html
渡辺美樹wiki
神奈川県横浜市出身[1]。少年時代は野球に熱中していた。10歳で母と死別。父が営んでいた広告事業の会社が清算されたのを目にし、将来は経営者になることを決意する。また、近所に住んでいた大学生が声をかけてくれたことをきっかけにキリスト教系宗教の信者となり伝道活動に従事していたが、中学生時代に「信者以外は救われない」という教義に疑問を持ち、卒業を機に決別した。しかし現在も著書において聖書を引用し、「いまでも時折、懐かしく頁をめくるその聖書の教えは、後に会社を創業する際の理念の元になっています」と語るなど、思想の土台となっている[4]。
神奈川県立希望ヶ丘高等学校を経て明治大学商学部に進学。大学卒業後は経理会社「ミロク経理」(ミロク情報サービスの親会社。1986年に倒産)で半年勤務した後、佐川急便の東京支社管内(当時)でセールスドライバーとして1年間勤務。起業のための資金300万円を1年間で稼いだ。1984年、有限会社渡美商事を設立。経営不振のつぼ八の店舗を買い取る形で、フランチャイズ店オーナーとなる。1987年に社名をワタミフードサービスと改称し、独立。1996年に株式店頭登録、1998年に株式上場を果たした。2002年には、ワタミは全300店舗を超える規模となった。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B8%A1%E9%82%89%E7%BE%8E%E6%A8%B9
聖書にはこういうのがあって
勤労の美徳wiki
兄弟たちよ。主イエス・キリストの名によってあなたがたに命じる。怠惰な生活をして、わたしたちから受けた言伝えに従わないすべての兄弟たちから、遠ざかりなさい。
わたしたちに、どうならうべきであるかは、あなたがた自身が知っているはずである。あなたがたの所にいた時には、わたしたちは怠惰な生活をしなかったし、人からパンをもらって食べることもしなかった。それどころか、あなたがたのだれにも負担をかけまいと、日夜、労苦し努力して働き続けた。
それは、わたしたちにその権利がないからではなく、ただわたしたちにあなたがたが見習うように、身をもって模範を示したのである。
また、あなたがたの所にいた時に、「働こうとしない者は、食べることもしてはならない」と命じておいた。
ところが、聞くところによると、あなたがたのうちのある者は怠惰な生活を送り、働かないで、ただいたずらに動きまわっているとのことである。
こうした人々に対しては、静かに働いて自分で得たパンを食べるように、主イエス・キリストによって命じまた勧める。
兄弟たちよ。あなたがたは、たゆまずに良い働きをしなさい。
fromテサロニケの信徒への手紙二
https://ja.wikisource.org/wiki/%E3%83%86%E3%82%B5%E3%83%AD%E3%83%8B%E3%82%B1%E4%BA%BA%E3%81%B8%E3%81%AE%E7%AC%AC%E4%BA%8C%E3%81%AE%E6%89%8B%E7%B4%99(%E5%8F%A3%E8%AA%9E%E8%A8%B3)
ニッポン的といわれる”勤労の美徳”そのものが、ペテンなのだよ。
発言の背景はこういうこと。
ところで、
西洋の政治思想にネイティビズムとビヘイビアイズムという考え方があって、
ネイティビズムというのは、個々人の人間の能力は生まれつき決まっていて、一生変わらない、という考え方。
生物のニンゲンとしての性向を観察し、経済政策や犯罪抑止に役立てる。
ビヘイビアイズムというのは、教育によって、生まれつきの個人の能力は変えられる、という考え方。
教育を誰にも”平等に”与えることにより、有能なニンゲンを増やせると考える。
副島隆彦さん作、この図がいちいち役に立つのだけれども、
(from 余剰の時代)
思想というのは、ここまで単純化しないと、解らない。
この図で、
・ネイティビズムは自然法派(保守派)。
・ビヘイビアイズムは、自然法論から微分された、自然権派、人権派、動物の人権派など。
に、それぞれ対応する。
で、現実社会では、この2つの対立軸で選挙が行われ、どちらかの思想の政権が生まれ、社会政策が組まれる。
ちなみに、今のニッポンにはこの図でいう保守派は存在しないから、ビヘイビアイズムしか無い。
このように
バカバカしいほど単純なことをワザと複雑にし、回りくどい言葉で専門家が”まじない”を唱え、自分らが”賢い”とカン違いしてるのが、今のニンゲン世界だ!
今の政体でそれぞれの派閥がやってることを単純化すると、
・パブロフの犬を観察し、そうか人間はゴハンをおあずけしたら、ゴハンを欲しがるのか。では、労働させて定期的にゴハンを与えよう。(ネイティビズム)
・犬はゴハンを与える時に、お手とおかわりを教えることが出来る!これは成長に違いない!すべての個体を”平等”に教育し、もっと労働させてからゴハン与えよう!(ビヘイビアイズム)
どーぶつとしてのニンゲンの習性を顕微鏡覗いて細部を観察・研究し、どーぶつの条件反射を応用し、誰にも”平等に”暗記教育を施し、平等を目指して政策するので、平等にカネを奪い合う”どーぶつの社会”が出来上がったのだ!
ネイティビズムとビヘイビアイズム、2つとも、発生源はキリスト教。
違いといえば、微分の程度・具合。
ところでネイティビズムといえば、生まれつき個人のパーソナリティは決まっている、という心理学類型論がある。
MBTIwiki
MBTI(Myers-Briggs Type Indicator)は、ユングの心理学的類型論(Psychological Types)をもとに、1962年に米国のブリッグス(Briggs,K)とマイヤーズ[1](Myers,I)によって研究開発された、人と人との違いを知ってお互いに尊重しあうことを目的に作られた、類型論に基づいた、自己理解メソッドである。
MBTIは、受検者の性格を測定したり、診断したり、評価したりするいわゆるアセスメントツール(診断ツール)ではない。その大きな特徴は、検査結果をもとに、受検者本人が有資格者のフィードバックを受けながら自己理解を深めていくプロセスを重視する。受検者本人に焦点をあて、フィードバックのプロセスを経ることで、意識化をはかり、自己肯定感を増すことができる。他者との違いは「特性」の違いではなく「質」の違いであることを理解することで、他者を肯定的にとらえることができるようになる。
MBTIは、ユングの類型論の指標(内向:I‐外向:E、感覚:S-直観:N、思考:T‐感情:F)に、判断的態度:Jと知覚的態度:Pという独自の指標を加えて、4指標16タイプで性格を考える。
MBTIは、人の成長にかかわる場面ならどういう場面でも有効といわれる。たとえば、自己理解研修、臨床カウンセリング、キャリアカウンセリング(キャリア開発)、コミュニケーション研修、チームビルディング、リーダーシップ開発、就職・再就職支援、異文化カウンセリング、学生相談、教授法など。特に、欧米諸国では、人材育成、キャリアカウンセリング分野で、標準的な検査として、全世界で受検者は毎年約500万人で、世界で一番利用されている。
https://ja.wikipedia.org/wiki/MBTI
下のサイトでは、質問に答えるだけで簡単にパーソナリティタイプを診断出来るんだが、これがよく当たる。
性格タイプ=パーソナリティ=仕事の適性
このパーソナリティは、一生変わらない。
タイプごとにモチベーションも快楽を得る対象も、違う。
渡辺美樹氏は、探検家グループの、おそらく企業家あたりと思う。
労働からモチベーションを得てビジネスに結び付けるのが生きがい。
だから、彼にとっては、生きがいを奪われる週七日休みなんて、当然耐えられない。
皆も平等にそう感じるはずだ、と。
でも、誰もがそうでは、ない。たとえば企業家パーソナリティは、全体のわずか4%に過ぎない。
つまるところ、
キリスト教起源の悪しき平等主義ベースの政治思想が皆のヤル気と創造性にリミッターをかけてしまい、今の恒常的なデフレ不景気を招いているのだよ。
で、起こることは、おせっかい政策と税による経済抑圧が個体の自由抑圧へ、職場での心理抑圧・肉体抑圧へ、最後は生命抑圧で自殺、だ。
こんなのなら、法律なんぞ全廃、何起ころうが、ほったらかしの方がマシだ!
ちなみに僕が診断やってみたら、論理学者。
吟味されざる生に、生きる価値なし
論理学者型の人達はその明晰な持論や容赦ない論法で有名で、事実、あらゆる性格タイプの中で、最も綿密な論理思考の持ち主だと言われています。
パターンを好み、発言の矛盾点を指摘することにかけては、ほぼ趣味と言ってもいいほどなので、論理学者型の人に嘘はつかない方が良いでしょう。
https://www.16personalities.com/ja/intp%E5%9E%8B%E3%81%AE%E6%80%A7%E6%A0%BC
確かに、オイラは反論試みるヤツには、たとえ何年かかろうが、超越した論理的破壊力を手に入れ、ひとつひとつ念入りにぶっ潰すのが、昔からの趣味。
カネにもならんのに、難儀やのー。